「下半身が弱いから痛めるんだ!手投げだから痛めるんだ!」
曖昧な表現で悩む親御さんは非常に多いです。
投球による野球肘、野球肩には必ず機械的な外力が繰り返されたことが原因となり発症します。ズバリ原因は「腕の振り方」にあります。「腕の振りによる関節の衝突を起こさせない動作修正」を最大の目標に投球リハビリテーションを行います。
⚾⚾当院は、まずこの痛みに対して以下のように対応します⚾⚾
➀痛みの原因が『骨』か『筋肉や靭帯』か。
➁骨の疑いがある場合は、医療機関の精査受診を依頼。
➂靭帯損傷の疑いがある場合は、程度を見極めるため医療機関の精査
受診を依頼。これらのように、痛みの根源を親御さん、選手、私たちと三者が共通の理解を持つようにします。
④精査受診の結果、異常は無い場合、患部の痛みを除去します。
⑤④と同時に、“腕を振らず”に投球動作における胴体と下半身の動きを確認修正する動作指導を行います。
⑥“患部の痛み”が無くなれば、いよいよ④の動きに腕の振りを合わせて痛くならない原理原則に基づいた投球動作の完成を目指します。
※原理原則とは、関節同士の衝突を起こさせない解剖学的な機能に基づいた動きであるということです。
⑦現場による投球リハビリ指導にも細心の注意と工夫を致します。
(よくある一例)症例:生活にも支障がある靭帯損傷と診断
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1 受診当日1~2週間投球禁止(日常生活の痛み消失を目指す)
【痛みが無ければSTEP2へ移行】
2 受診当日3週目よりシャドー投球練習(タオルなし)
【痛みが無ければSTEP3へ移行】
3 受診当日4週目よりシャドー投球練習(タオルあり)
【痛みが無ければSTEP4へ移行】
4 受診当日5週目よりテニスボールにてネットスロー
【痛みが無ければSTEP5へ移行】
5 受診当日6週目より競技用ボールにてネットスロー
【痛みが無ければSTEP6へ移行】
6 受診当日7週目より競技用ボールにて塁間1/2にて投球
【痛みが無ければSTEP7へ移行】
7 受診当日8週目より競技用ボールにて塁間距離にて投球
【痛みが無ければSTEP8へ移行】
8 経過をみながら完治
【上記リハビリにおいて、大切にしていること】
➀原則週に1度の来院にて患部の痛み、状況に応じた投球動作の確認
②状況に応じた投球動作が、院内の練習動作と同じように体現できるか確認
③投球動作に対する患部の負荷を痛みや動作の出来により段階的に調整
④投球レベルを高める指導ではなく、痛みを再発させないことが目的です。しかし修正の結果、投球動作の質が高まることは非常に多くあり、ご好評頂いております。